ツリバナは、日本の山野に自生する落葉低木で、春には可憐な花を咲かせ、秋には赤く美しい実をつける魅力的な植物です。
ナチュラルな風景に溶け込むその姿から、庭木としても人気があり、自然な雰囲気を演出したい方におすすめです。
この記事では、ツリバナの特徴や育て方、季節ごとの楽しみ方について詳しくご紹介します。
1.ツリバナの育て方(剪定と管理)

ツリバナは比較的育てやすい植物ですが、適切な管理を行うことで、より美しく健やかに育てることができます。
植え付けの適期は3〜4月または10〜11月です。日向から半日陰の環境を好みますが、極端な乾燥や西日が強く当たる場所は避けるようにしましょう。
植え付け後の2〜3年ほどは、土の乾き具合を見ながらこまめな水やりが必要です。根付いた後は、通常の雨だけでも育ちますが、特に夏場の乾燥時期には注意が必要です。
肥料は、1〜2月の寒肥として、緩効性肥料や腐葉土を株元に軽く施すと、株が健康に育ちやすくなります。
剪定は、自然な樹形を楽しむため最小限で十分ですが、混み合った枝や弱った枝は、12月〜2月頃に整理すると風通しが良くなり、病害虫の予防にもつながります。
そのような剪定を行うと、株が弱ったり枯れてしまう可能性があるため注意が必要です。

2.ツリバナの種類と特徴

ツリバナはニシキギ科に属する植物で、日本全国の山野に広く分布しています。
樹高はおおよそ2〜6mほどになり、剪定によってコンパクトに仕立てることも可能です。
春から夏にかけての季節変化も魅力のひとつで、5〜6月頃には小さな緑色〜紫褐色の花を咲かせます。
さらに9〜10月になると、赤く熟した果実が裂け、中から種子が細い糸のような柄でぶら下がる、ユニークな姿になります。
このように、花や種子がぶら下がるように見えることから、「吊り花」や「衝羽根(つりばな)」という名前がついたといわれています。
また、秋が深まる10月〜11月頃には、葉が黄色から鮮やかな赤へと美しく紅葉し、庭や山野に季節の彩りを添えてくれます。
3. ツリバナの害虫と病気対策

ツリバナは比較的病害虫に強い植物ですが、まれにカイガラムシが発生することがあります。
被害を防ぐためには、日頃から葉や幹の状態をよく観察し、早期に異常を見つけることが大切です。
カイガラムシが少量であれば、歯ブラシなどを使ってこすり落とすことができますが、数が多い場合は専用の薬剤を散布して駆除すると効果的です。
また、枯れた葉をこまめに取り除き、風通しを良く保つことで、害虫の発生を予防することができます。
4. ツリバナの花を楽しむポイントと開花期間

ツリバナの開花時期は5〜6月で、淡い緑色から紫褐色の小さな花が下向きに咲き、独特の風情を感じさせます。
秋になると赤く色づいた果実が裂け、中から糸のような柄でぶら下がる種子が現れ、その姿はとても印象的です。
ツリバナを庭に植えることで、季節の移ろいを身近に感じながら楽しむことができます。
ナチュラルガーデンとの相性も良く、他の植物とも自然に調和し、庭全体にやさしく穏やかな雰囲気をもたらしてくれます。
5. ツリバナの花言葉
片想い
6. ツリバナのQ&A

Q. ツリバナはどこで購入できますか?
A. ツリバナの苗木は、オンラインの園芸ショップやホームセンターで購入できます。
Q. ココスヤシは室内で育てられますか?
A. はい、育てることは可能です。ただし、十分な日当たりと風通しを確保し、定期的に鉢の向きを変えて全体に光が当たるようにすると、健やかに育ちます。
成長すると場所を取るため、大きさに応じて鉢のサイズを変える必要があります。
Q. ツリバナの実は食べられますか?
A. ツリバナの実は観賞用で、食用には適していません。鳥が食べることはありますが、人間の食用には向いていないため、口にしないようにしましょう。
Q. ツリバナとマユミの違いは何ですか?
A. ツリバナの花は5弁で果実は5裂するのに対し、マユミの花は4弁で果実は4裂します。
また、ツリバナは細い枝で繊細な印象があるのに対し、マユミは幹が太くなりやすく、樹高もツリバナより高くなる傾向があります。
Q. ツリバナが枯れそうです。原因は何でしょうか?
A. 考えられる原因としては、水分不足、過湿(根腐れ)、日照不足、病害虫の被害などがあります。
特に注意したいのが「胴枯病」という病気で、発症すると幹の内部が枯れてしまいます。早めの対処が重要です。
Q. ツリバナは寒さに強いですか?
A. はい、ツリバナは耐寒性が高い植物です。関東地方以南の温暖な地域であれば、地植えでも冬越しが可能です。
7. まとめ

ツリバナは、春に咲く小さな花に始まり、秋には個性的な果実と美しい紅葉を楽しめる、四季折々の魅力が詰まった落葉樹です。
自然な樹形とやわらかな雰囲気が魅力で、雑木の庭やナチュラルガーデンにもよくなじみます。
手入れの手間が少なく、見どころの多い中木として、庭づくりに重宝される存在です。
![]() 冨宇加ナターシャ|植木屋革命 WEBマーケティング・編集担当 植木屋革命のWEBコンテンツ全般を担当。これまでに執筆した記事は100本を超えます。 庭いじり初心者の方にもわかりやすく、気軽に楽しめるガーデニング情報を発信中。季節ごとの植木の手入れのコツや、ちょっと珍しい野草の話題など、暮らしに寄り添う“緑のヒント”をお届けしています。 |