バラは、その優雅な花姿と豊かな香りで、多くの人々に愛されている落葉低木です。庭木や鉢植えとして広く親しまれていますが、適切な剪定を行うことで樹形を整えながら毎年豊かな花を楽しむことができます。今回はバラの剪定時期と剪定方法についてご紹介します。
バラは、その優雅な花姿と豊かな香りで、多くの人々に愛されている落葉低木です。庭木や鉢植えとして広く親しまれていますが、適切な剪定を行うことで樹形を整えながら毎年豊かな花を楽しむことができます。今回はバラの剪定時期と剪定方法についてご紹介します。


バラの剪定に適した時期

バラの剪定は、主に冬の休眠期(1月上旬〜2月中旬頃)に行う「冬剪定」と、開花後にその都度行う「夏剪定」があります。品種によっても最適な時期が異なりますが、ここでは一般的な剪定時期について説明します。なお、つるバラやオールドローズなど一部の品種では剪定の時期が異なるため、12月下旬〜1月上旬の早めの誘引・剪定が推奨されます。
- 冬剪定(1月上旬〜2月中旬頃)
この時期はバラが休眠しているため、最も重要な剪定とされています。樹形を整え、翌年の良い花を咲かせるための基礎を作る作業です。枯れた枝や病気の枝、細い枝などを整理し、全体のバランスを見ながら切り戻します。この剪定で、春以降に伸びる新しいシュートの発生を促し、花数を増やします。
- 夏剪定(8月下旬〜9月10日頃)
バラは春に咲いた後、夏にも花を咲かせます(四季咲き性の場合)。花が咲き終わった枝は、花の下の5枚葉がある位置で切り戻します。これを「花がら摘み」と「切り戻し剪定」として行うことで、次の花芽の形成を促します。秋バラの開花を安定させるため、9月、10日頃までに剪定を終えるのが推奨されています。ただし、夏の暑い時期の強剪定は株に負担をかけるため避けましょう
| 時期 | 剪定の目的 | 主な作業内容 | 花付きへの影響 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|
| 1月~2月 (休眠期) |
樹形の調整 翌年の開花準備 | 強剪定 枯れ枝の除去 形の調整 | 翌年の花付きに直結 | 最も重要な剪定 株の生育を促す |
| 開花後〜9月上旬 (生育期) |
次の開花を促す 樹形を維持 | 花がら摘み 軽い切り戻し 混み枝の整理 | 開花間隔の調整 | 夏の強剪定は避ける |
バラの剪定は必要?

バラは生長が早く、放っておくと枝が不規則に伸びて樹形が乱れ、風通しや日当たりが悪くなります。これにより、病害虫が発生しやすくなったり、花の数が減ったり、花つきが悪くなったりすることがあります。
適切な剪定を行うことで、枝が混み合って風通しや日当たりが悪くなるのを防ぎ、内部の枝葉が枯れたり、病害虫が発生しやすくなるのを防ぐことができます。剪定によって株の健康を長く保ち、毎年たくさんの美しい花を楽しむことができます。
バラの剪定に必要な道具

バラの剪定には、以下の道具が必要です。
- 剪定ばさみ:細かい枝を切るために用います。切れ味の良いものを選び、常に清潔に保ちましょう。
- 園芸用手袋(厚手のもの):バラのトゲから手を保護するために、厚手の革手袋などが推奨されます。
- 防護メガネ:剪定枝の落下やトゲなどから目を保護するために着用します。
《 あると便利な道具 》
- ノコギリ:太い枝を切る場合に必要です。
- 脚立:自分の身長より高いバラの剪定を行う際に必須です。
《脚立を使用する際の注意点》
脚立を使用する際は必ず平らで固い安定した足場を確保したうえで、脚立の取り扱い説明書を確認したうえで、脚立が倒れないよう十分に注意しましょう。
慣れていない作業は大きな怪我につながる可能性が高いため、少しでも不安を感じる場合は自身で作業を行わず、業者へ依頼することをおすすめします。
バラの剪定方法

バラの剪定方法は以下の手順で行います。
樹高と樹形の調整(切り戻し剪定):バラの品種や仕立て方に応じて、理想の高さや形になるように枝を切り戻します。元気な芽の上で、芽の向きを考慮しながら斜めに切るのが基本です。切り口は必ず斜めに切ることで、雨水のたまりによる病原菌の侵入を防ぎます。
不要な枝の除去:まずは枯れた枝や病気の枝、弱々しい枝、他の枝と絡み合っている枝を取り除きます。これらは「不要枝」と呼ばれ、株全体の健康と花付きを悪くする原因となります。剪定の数日前から水やりを控え、枝の水分量を減らすことで、切り口の病気予防につながる工夫も有効です。
風通しの確保(透かし剪定)内部に密集している枝を間引き剪定によって取り除き、風通しと日当たりを良くします。特に、内向きに伸びる枝や平行に伸びる枝を優先的に剪定することで、株の内部まで光や風が届きやすくなり、病害虫の予防につながります。
バラの剪定で切るべき枝(不要枝)の切り方

■樹形を乱す枝
- 立ち枝:真上に勢いよく伸び、全体のバランスを崩す。
- 下がり枝(垂れ枝):下向きに伸び、見た目や風通しを悪化させる。
- 徒長枝:細く長く伸び、風に弱く、害虫の温床にもなりやすい。
■枝同士が混み合っている枝
- からみ枝:枝同士が絡み合い、風通しや日当たりを妨げる。
- 交差枝:別の枝とこすれ合って傷つきやすい。
- 平行枝:同じ方向に並行して伸びている。
- 混み枝:密集していて光や風を遮る枝。透かし剪定の対象。
■方向の悪い枝
- ふところ枝(内向き枝):木の中心に向かって伸び、蒸れやすくなる。
■成長や栄養バランスを乱す枝
- サッカー(台木から出る芽):接ぎ木苗の場合、台木の根元から出る芽。栄養を吸い取るため、見つけたらすぐに除去します。
(一方で、根元から勢いよく伸びるベーサルシュートは翌年の主幹枝となる重要な枝のため、基本的には残して育てます。ただし四季咲き木立性のバラでは、ベイサルシュートが伸びすぎる場合は早めにピンチ(摘心)を行い、側枝の発生を促すことがあります。)
■不健全な枝(病気・枯死)
- 枯れ枝:水分がなく、折れやすい。病害虫の温床になる。
- 病気の枝:黒点病やうどんこ病などで変色した枝。早めに切り取り処分します。
バラを剪定するときのコツ

バラを剪定するときのコツは以下の通りです。
- 清潔な道具を使う:病原菌の感染を防ぐため、剪定ばさみは使用前に必ず消毒しましょう。
- 元気な芽の上で切る:切り戻し剪定では、外芽(外側に向いている芽)の5mm〜1cm上で斜めに切るのが基本です。こうすることで、新芽が外側に伸び、樹形が内側に混み合うのを防げます。
思い切って剪定する:バラは剪定に強い植物です。特に冬剪定では、枯れた枝や細い枝だけでなく、太い枝も思い切って切り戻すことで、株の若返りを図り、より充実した花を咲かせることができます。
株全体のバランスを見る:部分的な剪定だけでなく、株全体を見て、均等に日光が当たるように、そして理想の樹形になるように調整します。
バラを剪定するときの注意点

バラを剪定するときの注意点は以下の通りです。
- 適切な時期を守る:特に冬剪定は、来年の花付きを左右する重要な作業です。適期を逃さないようにしましょう。夏剪定は株への負担を考慮し、軽く済ませるのが理想的です。
- 深く切りすぎない:休眠期以外の時期に深く切りすぎると、株が弱ったり、病気にかかりやすくなったりする可能性があります。
- 水やりと肥料の調整:剪定直後でも通常通り水やりを行い、乾燥しすぎないように注意します。剪定で株に負担がかかるため、適切な時期に肥料(冬剪定後や開花後のお礼肥など)を施して栄養を補給することが重要です。
- 消毒を徹底する:剪定ばさみを消毒してから使用することで、病気の伝播を防ぎ、木の健康を守ることができます。
バラは剪定の仕方によっては成長や樹形、そして翌年の花付きに大きな影響を与えるため、適切な剪定を心がけることが大切です。不要な枝を整理しながら風通しを良くすることで、病害虫の発生を防ぎ、美しい樹形と豊かな花を維持できます。
バラの育て方のポイント

バラを健康に育てるためのポイントは以下の通りです。
- 適切な場所:日当たりと風通しが良く、水はけの良い場所を好みます。最低でも半日以上は日が当たる場所を選びましょう。
- 土質:水はけと水持ちの良い、肥沃な弱酸性の土壌を好みます。植え付けの際には、堆肥や腐葉土などを混ぜて土壌を改良すると根張りが良くなります。
- 肥料:バラは肥料をたくさん必要とします。生育期には定期的に肥料を与え、特に冬剪定後には元肥をしっかりと施しましょう。開花後にはお礼肥も忘れずに。
- 水やり:鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合は、根付いてしまえば基本的に降雨で十分ですが、夏場の乾燥が続く場合や、植え付け直後、若木のうちは適度に水を補給しましょう。
- 病害虫対策:バラは病害虫が発生しやすい植物です。黒点病、うどんこ病、アブラムシ、ハダニなどが代表的です。早期発見と早期対策が重要で、風通しを良くする剪定も予防になります。必要に応じて薬剤散布も検討しましょう。
まとめ

バラは、その美しい姿と香りで私たちの生活に彩りを与えてくれる、非常に魅力的な植物です。適切な剪定を行うことで、その魅力をさらに引き立て、毎年豊かな花を咲かせ、人々に感動を与えることができます。
バラの剪定は、花付きに影響を与えることもあるため、適切な時期と方法で行うことが重要です。剪定の知識が不十分なまま枝を大きく切り落とすと、翌年の花付きが悪くなる可能性もあります。バラ本来の姿を大切にするためにも、剪定は慎重に行い、木の健康を守りながら、その美しさを最大限に引き出すことが大切です。
剪定に不安がある場合や、自分で剪定して「失敗したかも!」と思ったときは、専門の業者に依頼することで適切な管理をしてもらえます。プロの技術を活用すれば、バラの健康を守りつつ、美しい樹形と豊かな花を維持することができます。
自分で行う剪定作業に不安がある場合は、業者に依頼して適切なお手入れをしてもらうことをおすすめします。
冨宇加ナターシャ |植木屋革命 WEBマーケティング・編集担当 植木屋革命のWEBコンテンツ全般を担当。これまでに執筆した記事は100本を超えます。 庭いじり初心者の方にもわかりやすく、気軽に楽しめるガーデニング情報を発信中。季節ごとの植木の手入れのコツや、ちょっと珍しい野草の話題など、暮らしに寄り添う“緑のヒント”をお届けしています。 |
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