おせち料理が映える飾り葉「かいしき」

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「かいしき」とは、和食で料理を器に盛りつける際に使う木の葉や紙のことをいいます。身近なものでは、お正月の鏡餅に添える「ユズリハ」、柏餅を包む「柏の葉」、魚料理の下に敷く「笹の葉」なども、かいしきにあたります。もともとは、殺菌や防腐の目的で使われることが多かったかいしきですが、冷蔵庫など保存設備が整った現代では、おもに料理に彩りを添える目的で使われています。

おせち料理の飾り葉

お正月のおせち料理は縁起をかついで、それぞれの食材にいわれや意味があることはよく知られていますが、おせちに添える飾りの葉にも、縁起のいいとされる植物が使われています。

松(マツ):常緑で葉の色が一年中おちない事から「不老長寿」
竹(タケ):次々とタケノコが生える様子から「子孫繁栄」
菊(キク):菊の切り花の日持ちがよいことから「延命長寿・厄除」

「松」「竹」とくれば、次は「梅」だと思われますが、お正月の時期には梅の花が手に入らないため、菊を用いるのが一般的です。

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ナンテン

南天(ナンテン):その名前から「難を転じて福となす」
千両(センリョウ):その名前と、たくさんの実をつける姿から「商売繁盛」や「富」
裏白(ウラジロ):葉の裏が白い事から「清廉潔白」
楪(ユズリハ):新しい葉が出てから、古い葉が落葉する様子から「世代交代し、家が絶えることなく続いていく」

その他、仕切りとしても使い勝手のいい「熊笹(クマザサ)」、殺菌作用のある「檜(ヒノキ)」などもよく使われます。

四季のかいしき

おせち料理以外にも、和食のおもてなしとして、季節にあわせた植物がかいしきとして使われます。

四季ごとの、かいしきの一例をご紹介します。

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【春】
、菜の花、タケノコの皮 など

【夏】
ショウブ、ヤマボウシ、ホオズキ など

【秋】
モミジ、銀杏、の葉 など

【冬】
松葉、ユズリハ、ウラジロ、サザンカ など

身近な植物を使ったかいしき

かいしきに使える植物がご自宅のお庭に植えてあれば、わざわざ購入しなくとも、手軽にお料理を彩れます。一葉添えるだけでも食卓が華やかになりますので、かいしきとして使える草木を身近に植えておくと便利かもしれませんね。

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モミジや銀杏など美しく紅葉する植物は、秋のうちに色付いた葉を保存しておくといいでしょう。よく洗ったうえで形を整え、冷凍庫に入れておけば、きれいな色を保ったまま保存できます。

【かいしきの冷凍保存方法】
1. 採取した葉は食器用洗剤などで1枚ずつよく洗う
2. キッチンペーパーの上に形を整えて広げる
3. 上からもう1枚のキッチンペーパーをかぶせて挟み、ビニール袋に入れる
4. 冷凍庫で保存する

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かいしきで季節を感じ、自然の彩を楽しんでみませんか?

 

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