コニファーの剪定時期や剪定方法「育て方ガイド」

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コニファーは「針葉樹」の総称で、豊富な品種と多彩な樹形・葉色が魅力の常緑樹です。

庭木や生垣、クリスマスツリーなど幅広く利用され、一年を通して美しい緑を楽しめます。品種ごとに特性は異なりますが、基本的な育て方や剪定の考え方は共通しています。魅力を長く保つためにも、適切な時期に正しい剪定を行うことが大切です。

今回はコニファーの剪定時期と剪定方法についてご紹介します。

1.コニファーの剪定に適した時期
2.コニファーの剪定は必要?
3.コニファーの剪定に必要な道具
4.コニファーの剪定方法
5.コニファーの剪定で切るべき枝
6.コニファーを剪定するときのコツ
7.コニファーを剪定するときの注意点
8.コニファーの育て方のポイント
9.まとめ

 

1.コニファーの剪定に適した時期

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コニファーの剪定に適した時期は、木の生長が始まる前の3月〜4月頃と、生長が落ち着く6月〜7月頃の2回です。品種によって多少の違いはありますが、多くのコニファーはこの時期に剪定するのが最も効果的で、年1〜2回の剪定が一般的です。

■春(3月〜4月頃)の剪定〈もっとも適した時期〉
コニファーが新芽を出す直前で、剪定後の回復が早い時期です。
樹形を大きく整えたり、混み合った枝を整理して風通しを良くしたい場合に最適です。特に、生長しすぎたコニファーをコンパクトにしたいときや、生垣を整えたいときは、この春の剪定が効果的です。

■初夏(6月〜7月頃)の剪定〈軽めの調整〉
新芽が伸びて樹形が乱れやすいため、形を軽く整える程度の剪定を行います。主に枝先を切り戻す「軽剪定」が中心です。
また、寒冷地では夏のうちに剪定を終えることで、冬までに新しい芽が十分に育ち、耐寒性が高まるというメリットがあります。

■避けるべき時期
12月〜2月の厳寒期は木が休眠しており、剪定によるダメージから回復しにくくなるため避けましょう。

▼種類ごとの剪定に適した時期

種類 時期 樹種
強剪定 3月〜4月 ゴールドクレスト
エメラルドグリーン
ヨーロッパゴールド
エレガンテシマ
3月〜5月 ブルーアイス
ブルーヘブン

【強剪定】

■ 3月〜4月
ゴールドクレスト / エメラルドグリーン / ヨーロッパゴールド / エレガンテシマ
■ 3月〜5月
ブルーアイス / ブルーヘブン
種類 時期 樹種
軽い剪定 6月、9月〜10月 ゴールドクレスト
エメラルドグリーン
ヨーロッパゴールド
エレガンテシマ
ブルーアイス
ブルーヘブン

【軽い剪定】

■ 6月、9月〜10月
ゴールドクレスト / エメラルドグリーン / ヨーロッパゴールド / エレガンテシマ / ブルーアイス / ブルーヘブン
種類 樹種 注意点
注意点 ゴールドクレスト 高温多湿に弱いため、夏の剪定は避けます。
エメラルドグリーン 成長が早く、定期的な剪定が必要です。
ヨーロッパゴールド 日当たりの良い場所で育てると葉の発色が良くなります。
エレガンテシマ 金属のハサミを使用すると葉が茶色く変色することがあります。
ブルーアイス 寒冷地でも育ちますが、暑さにはやや弱いです。
ブルーヘブン 成長が遅く、管理が比較的容易です。

【注意点】

■ ゴールドクレスト
高温多湿に弱いため、夏の剪定は避けます。
■ エメラルドグリーン
成長が早く、定期的な剪定が必要です。
■ ヨーロッパゴールド
日当たりの良い場所で育てると葉の発色が良くなります。
■ エレガンテシマ
金属のハサミを使用すると葉が茶色く変色することがあります。
■ ブルーアイス
寒冷地でも育ちますが、暑さにはやや弱いです。
■ ブルーヘブン
成長が遅く、管理が比較的容易です。
コニファーの剪定に適した時期
 

2.コニファーの剪定は必要?

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コニファーは品種によっては生長が早く、放置すると枝が伸びすぎて樹形が乱れ、管理が難しくなることがあります。特に密に育つ品種では、枝が込み合って風通しや日当たりが悪くなり、内部の枝葉が枯れたり病害虫が発生しやすくなるため注意が必要です。

そのため、古い枝や枯れ枝を取り除き、枝を適度に間引く剪定が欠かせません。剪定によって樹形を整え、風通しを良くするだけでなく、木の健康維持や病害虫予防にもつながります。

また、大きくなりすぎたコニファーは強風で倒れやすくなるため、適度に樹高を抑えておくことで安全性も高まります。庭木として育てる場合は、適切な樹形を保つことで景観を美しく維持し、日常の手入れもしやすくなります。

 

3.コニファーの剪定に必要な道具

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コニファーの剪定には、以下の道具が必要です。

  • 剪定ばさみ:細かい枝を切るために用います。太い枝の手入れでなければ剪定ばさみで十分です。
  • 園芸用手袋(軍手もOK):葉裏に潜む害虫や飛び出した枝から手を保護するために使用します。
  • 防護メガネ:目上の手入れは剪定枝の落下、裁断時の細かな塵などから目を保護するために着用します。

《 あると便利な道具 》

  • 刈込ばさみ:広範囲の枝葉の切り落としや木の形を整えるために使用します。
  • 高枝切ばさみ:3m以上の金木犀の剪定に便利です。
  • ノコギリ:太い枝を切る場合は必要です。
  • ビニールシートや新聞紙:剪定後の枝葉を集めるために敷きます。
  • ゴミ袋:剪定後の枝葉をすぐに片付けるために使用します。
  • ちりとりやほうき:剪定後の掃除をスムーズに行えます。
  • 消毒液:道具を清潔に保つために使います。
  • 癒合剤:切り口に塗ることで病気の予防になります。
  • 脚立:自分の身長より高いコニファーの剪定を行う際に必須です。

《脚立を使用する際の注意点》
脚立を使用する際は必ず平らで固い安定した足場を確保したうえで、脚立の取り扱い説明書を確認したうえで、脚立が倒れないよう十分に注意しましょう。

慣れていない作業は大きな怪我につながる可能性が高いため、少しでも不安を感じる場合は自身で作業を行わず、業者へ依頼することをおすすめします。

 

4.コニファーの剪定方法

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コニファーの剪定は、次の手順で進めると効率的です。

①不要な枝の除去
まずは枯れ枝・病気の枝・ほかの枝と絡み合っている枝を取り除きます。これらの枝は病害虫が発生しやすく、放置すると木全体の健康を損なう原因になります。

② 風通しを良くする「透かし剪定」
木の内部で密集している枝を間引いて、風通しと日当たりを確保します。特に、内向きに伸びる枝や平行して伸びる枝は、光や風を遮りやすいため優先的に剪定しましょう。内部まで光が届くようになることで、病害虫の予防にもつながります。

③樹高・樹形の調整(刈り込み剪定・切り戻し剪定)
形を整えるために、伸びすぎた枝や主幹の先端を好みの高さで切り戻します。コニファーは刈り込みに強い品種が多いものの、深く切りすぎると枝の内部に葉がない“枯れ込み部分”が露出し、そこから再生しにくくなるため注意が必要です。

生垣として仕立てる場合は、必ず緑色の葉が残る位置で止めることが、美しい仕上がりと健康維持のポイントです。

 

5.コニファーの剪定で切るべき枝

コニファーの剪定で切るべき枝

■樹形を乱す枝

  • 立ち枝:真上に勢いよく伸び、全体のバランスを崩す。
  • 下がり枝(垂れ枝):下向きに伸び、見た目や風通しを悪化させる。
  • 徒長枝:細く長く伸び、風に弱く、害虫の温床にもなりやすい。

■枝同士が混み合っている枝

  • からみ枝:枝同士が絡み合い、風通しや日当たりを妨げる。
  • 交差枝:別の枝とこすれ合って傷つきやすい。
  • 平行枝:同じ方向に並行して伸びている。
  • 混み枝:密集していて光や風を遮る枝。透かし剪定の対象。

方向の悪い枝

  • ふところ枝(内向き枝):木の中心に向かって伸び、蒸れやすくなる。

■不健全な枝(病気・枯死)

  • 枯れ枝:水分がなく、折れやすい。病害虫の温床になる。
 

6. コニファーを剪定するときのコツ

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コニファーは成長すると複数のシュート(勢いよく伸びる太い枝)が発生することがあり、放置すると樹形が乱れる原因になります。もっとも強い一本をリーダーシュート(頂上枝)として残し、その他は整理することで、美しい形を維持できます。

剪定の際は、内部まで深く切ると芽が出ずに枯れ込むため、必ず緑色の葉が残る位置で止めることが大切です。また、一度に大幅に切り戻さず、数年かけて少しずつ整えると木の負担を軽減できます。

品種ごとの樹形(円錐形・柱形など)を崩さないよう全体のバランスを見ながら、年1〜2回の軽剪定で健康な樹形を保ちましょう。

 

 

7.コニファーを剪定するときの注意点

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コニファーは強剪定に弱いため、一度に深く切りすぎないことが何より重要です。
必ず緑の葉が残る位置で剪定し、芽のない茶色い部分まで切り戻すのは避けましょう。

また、剪定バサミは金属製だと葉が変色することがあるため、酸化しにくく植物に優しいセラミック製がおすすめです。作業時はハサミの消毒を徹底し、太い枝を切った際は癒合剤で切り口を保護して病害虫を防ぎます。

適切な方法で無理なく整えることで、コニファーの健康と美しい樹形を長く保つことができます。

 

8.コニファーの育て方のポイント

コニファー

適した場所:午前中の日当たりが良く、風通しの良い場所に植える。夏の強い西日は避ける。

土質:水はけが良ければ粘土質・砂利混じりでも育つ。植え付け時に腐葉土や堆肥を混ぜると根張りが向上。

肥料:与えすぎは樹形が乱れる原因に。冬の寒肥として骨粉・米ぬかなどリン酸多めを少量施す。

水やり:根付けば基本不要。夏の乾燥期は早朝か夕方に水やりし、日中は葉焼け防止のため避ける。

病害虫対策:ハダニ・アブラムシ・カイガラムシが発生しやすい。定期的に観察し、早期に薬剤で対処。

品種選び:耐寒性・耐暑性や樹形が品種で異なるため、地域の気候や用途(生垣・シンボルツリーなど)に合ったものを選ぶ。

 

9.まとめ

コニファー

コニファーは年間を通して美しい姿を楽しめる人気の樹木ですが、正しい剪定を行わないと「ハゲて戻らない状態」になってしまうことがあります。特に、緑の葉が残る位置で切ることや、適切な時期に作業することがとても重要です。深く切りすぎると回復が難しく、樹形が崩れてしまうこともあります。

適切な剪定を行えば、風通しが良くなり、木の健康を保ちながら美しい樹形を長く維持できます。コニファー本来の魅力を引き出すためにも、慎重な剪定が欠かせません。

自分での剪定に不安がある場合や、仕上がりに自信が持てないときは、専門業者に依頼するのも安心です。プロの手入れによって、コニファーはより健やかで美しい姿を保ち続けます。

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