せいかつ緑化計画【風邪予防に役立つ木「カリン(花梨)」】

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果実がとてもいい香りを放つ「カリン(花梨)」。「商売繁盛」という花言葉や「(金を)借りん」という語呂合わせから商人にとって縁起木とされています。花や木肌が美しく、古くから庭木として人気のある果樹カリンを紹介します。

カリンの魅力

秋に黄色い大ぶりの実を付けるカリン。のど飴に配合されることで有名ですが、実は固く渋みと酸味が強いため生食には向いていません。

しかし、アルコール漬けにすると、カリンの実に含まれる成分が抽出されます。カリンの果実には、ポリフェノールやカロテン、ビタミンなどさまざまな成分が含まれています。とくにアミダグリンという成分は、加熱やアルコール漬けにすることで抗菌・抗炎作用があるベンズアルデヒドという成分に変化することでのどの炎症を和らげ、風邪予防になるそうです。そのため昔から薬効ある果樹として親しまれてきました。
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また、春には白やピンクのとてもかわいらしい花を咲かせ、目を楽しませてくれます。幹は緑褐色で滑らかな肌をしており、うろこ状にはげて雲紋状(うんもんじょう)となります。その趣のある姿が観賞用として好まれています。
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カリンによく似ている果樹に「マルメロ」という木があります。その違いは、カリンの実は表面がつるつるしていて原産地は中国。マルメロには産毛があり、原産地はペルシア、トルキスタン地方です。

信州諏訪地方では昔からマルメロを「カリン」と呼んできたので、カリンを「本カリン」と呼んで区別しているそうです。

カリンのお手入れ

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庭植え、鉢植えどちらでも楽しめます。植付け適期は12月~3月ころ。日光を好むので日当たりのいい場所で育成しましょう。直立性なので、樹形づくりは誘引で若木のうちから行うことが必要です。

落葉樹であるカリンの剪定適期は12月~2月ころ。込み合った枝の乱れや樹形の管理に適しています。そのほか成長期に長く伸びすぎた枝には花や実が付きにくいので、7月ころに3~5芽残した切り戻し剪定がおすすめです。ただし、夏に強く剪定すると枯れの原因になるので注意が必要です。

施肥は庭植えの場合は2月と10月、鉢植えの場合は7月にも肥料を与えることをおすすめします。

病気の心配はあまりありませんが、新梢や枝につくアブラムシ類と実のなかに入り込むシンクイムシには注意が必要です。お手入れで日当たりと風通しを確保し、シンクイムシ対策には袋掛けが有効です。

カリン酒の作り方

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カリン1個(500gほど)に対して、ホワイトリカー900ml、氷砂糖100g(甘さはお好みで)
1、カリンはスポンジたわしでよく洗い、水けをふき取ります。
2、縦半分に切ります。カリンはとても硬いので注意が必要です。ラップで包んで電子レンジで1分ほど加熱すると少し柔らかくなるので切りやすくなります。
3、黒い部分や痛んだところは取り除き、さらに縦半分に切り、5~7mm幅で半月切りにします。
4、熱湯消毒した広口瓶にカリンを入れます。この時、芯や種も一緒に入れます。氷砂糖とホワイトリカーを入れて冷暗所で保存。3か月後から飲みごろになります。漬けたままだと渋みが出てしまうので、半年たったら実を取り出します。

ストレートで飲むと食道や胃の粘膜を痛めることがあるので、お湯割りやソーダ割りなどお好みのもので割ってお召し上がりください。

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